【BBC/etc】ネパールの首都カトマンドゥのバラ地区で瞑想を続ける謎の少年、ラム・バハドゥール・バムジョン(15)が、話題となっているのを受け、この程、科学者らによる調査が予定されているとのこと。科学者らは現在、少年の瞑想を妨害することなく、如何にして調査を行うかその方法を巡って検討を重ねているという。バムジョン君を知る友人や彼の親族らによれば、少年はこれまで凡そ半年に渡り、食事はおろか、水さえ摂らずに瞑想を続け、涅槃の境地に達するまで今後六年間の瞑想が必要であると話している。少年は仏陀のように足を組んで、目をつむり、白い法衣を身にまとっている。その姿は、かつて菩提樹の下で悟りをひらいた、ゴータマ・シッダールタの姿を彷彿させるものである。
彼の様子は写真と共に日々新聞に報じられ、バラ地区に住む多くの人々が彼の様子を見守っている。そして彼こそが仏陀の化身であると口々に語っているという。そして現在、この報を受けたネパールの人々は少年の元に殺到したため、村には大きな経済的効果が生まれている。少年の周りには出来合いの店が数多く開かれ、寄付などを募り、既に多額を得ている。
「これまでのところ、彼の取り巻きによって、凡そ500,000ルピー(約75万円)が銀行に預けられているようです。」そう語るのは、同地区の行政長官プラジャプティ・コイララ氏である。また地元の人々はこの件について、バムジョン君がより良い環境で瞑想を続けられる為に、また観覧客が村を訪れやすくするために道路を整理すべく、委員会を結成し、更なる寄付を集めている。
しかしバムジョン君について、常に囁かれるのは次の疑問である。「本当に、彼は夜も瞑想を続けているのか?本当に、何も食べず、何も飲んでいないのか?」そして一部の人々によれば、彼は瞑想を始めて以来、実際に何も口にしていないと語り、またある者によれば、彼は最初のうち、菩提樹の根から出るミルク状の液体を摂取していたとも語っている。
確かに、多くの人は一週間程度であれば、食べ物を摂らずに生存することは可能である。それは体内にある脂肪やたんぱく質を消費することが出来るからに他ならない。しかし水がない場合、人間が生きられるのはせいぜいもって三日か四日と言われている。
そしてしばし聖者や苦行者、或いはその信者達が、そうした能力が超常的な力によって可能になると主張する。しかし、それらが科学的研究対象となることは、ほとんど例がないのである。しかしまた現在では、バムジョン君の能力、その証拠を求める人々が増えつつある。そしてこれらのプレッシャーを受けて、地元の人々は当局に真相究明する為の調査依頼を行ったという。「彼の科学的調査を行うことに同意しました。」コイララ氏はそう語っている。
しかしこの調査における挑戦とは、すなわち、如何に彼に触れずに調査を行うかということである(※下注釈参照)。コイララ氏によれば、既にネパール王立科学技術学院の研究者らが同地域に到着しているという。しかし今後、彼らがどういった手法でそれを調査するのかは、いまだ明らかにされていない「少なくとも、彼等科学者達が、ボムジョンが夜通しで瞑想しているかどうか、それを確かめることは出来るはずです。」そう語るのは、現地で観光客相手に線香を販売しているディークパル・チャウドハリー氏である。
バムジョン君の家族は、この件について、一体何が起こっているのかもはや分からない、と語っている。バムジョン君が瞑想をはじめたとき、母親のマヤ・デヴィ・タマンさんは思わず気を失ったという。
「息子の姿をたまに見に行きますが、彼は何も喋ろうとしません。彼にこれから先、何が起こるのか、私には分かりません。ただ、彼に仏の加護があることだけは信じています。(また釈迦の母の名もまた、マヤ・デヴィであることから、バムジョン君の信者らは、この事実をしばし強調している)
また家族によれば、バムジョン君は彼の他の四人の兄弟とは、どこか変わっており、余り喋らず、常によそよそしい態度であったと語っている。「アルコール(酒)には一度も触れませんでした。」そう語るのは、彼の小学校時代の教師サルデン・ラマさんである。彼の親戚や隣人らによれば、バムジョン君が瞑想を始めたのは、ルンビニ(釈迦誕生の地)、そしてポカラ(ネパール西部の町)やデラドゥーン(インド北部)の寺院を訪れ、帰還してからであると話している。
また従兄弟であり友人でもあるプレム・ラマさんによれば、バムジョン君はかつて、人が自分のことを仏陀と呼ぶことを良く思わず、単に自分自身の悟りに達した、と語っていたという。そしてボムジョン君は、瞑想を始めてからというもの、数える程しか喋っていないと証言している。
バムジョン君が最初に喋ったのは、一月ほど前、それは彼の体を蛇が噛んだ時である。しかし彼はそれを自身への二度目の試練であると捉え、乗り越えるべきものであると語ったという(一度目の試練とは、彼が瞑想を始めて三ヶ月後、始めて蛇に噛まれた時である)。しかしその二度目の試練こそが、彼に特異な状況作るきっかけとなった。バムジョン君は蛇に噛まれた後、彼の周りにカーテンを引くよう要求したのである。「でも一週間もしないうちに、彼はカーテンを取り除くように私たちに言いました。」
しかし、今、彼の周りには新たなカーテンが引かれようとしている。それはすなわち、科学的調査と言う名のカーテンである。
今回のアジア視察中、この少年について日本のヤフーにまで記事が掲載されたためか、実に多くの方から視察希望といったメールを頂いたものの、残念なことに、この少年が話題となる頃は既にバンコクに居た為、視察することが出来なかった。ただし気になった点を幾つか挙げると、まずこの少年について報じた幾つかの英字新聞記事の記述においては、しばし少年が「仏陀の生まれ変わり」と掲載されているのを目にするが(実際には、上のBBCの記事もそうである。が、本項においては、適宜勝手に訂正した)、まずそこで仏陀がどうして輪廻転生するのかという当然の疑問が上がる。仏陀は既に解脱している為、転生することはないからである。
しかしこの矛盾について言えば、これは転生(reincarnation)でなく、化身(incarnation)の間違いであり、おそらく単純に考えて、取材・翻訳した欧米の記者による誤解がもとなのではないかと思われる。すなわち地元民にとって、ボムジョン君は仏陀の転生者ではなく、仏の化身(或いは応身、変化身)と呼ばれている、というのが本当のところなのではないだろうか。特にロイター通信はこの点についておそらく正確であり、英語ソースの中で唯一「incarnation of Buddha(=仏陀の化身)」と報じていた。
そして付言すれば、特に日本で報じられたヤフー・ニュース記事においては、その原文(ロイター)において、先に述べた通り「仏陀の化身」と正確に綴られているにも関わらず、なぜかヤフー掲載時には「釈迦の化身」とされている。何故、わざわざ「仏陀」を再び「釈迦」と置き換えたのかは、よく分からないが、いずれにせよ、釈迦は既に涅槃に達して仏陀であるが故、「釈迦の化身」というのは、更にねじれた意味不明な間違いであると言える(或いはボムジョン君が、まだ涅槃への過程にいることから訳者が何となく「釈迦的印象」を受けたのかもしれない。しかしそれならば尚、「釈迦の化身」ではなく、「釈迦の再来」とでもするべきところではないか)。またエキサイト・ニュースにおける翻訳記事においては、同じ記事が「仏陀の生まれ変わり?」とされているが、これは単純に原文の"incarnation(化身)"を「転生」と同一視した間違いである。つまり、下に示す日本の翻訳記事は、共にその見出しからして微妙な、或いはそうでもない間違いを犯していると言える。
- Yahoo!ニュース - 瞑想続ける「釈迦の化身」少年の謎究明へ=ネパール当局
- ブッダの生まれ変わり? 謎の少年に10万人が注目 ネパール | エキサイトニュース
- Nepal to probe mystery 'Buddha' boy
※上二つの元となるロイター記事。コピーであるのは、原文が既に消滅しているため。
またこれら東洋の概念が西洋に翻訳される際、そこから発生する齟齬や誤解によって、当事者とメディア(=調査者)が相互干渉的に新たな伝説や誤情報を形成していくパターンは、シャンバラ、イエティ伝説の伝播経緯をそのままなぞるものである。そしてやっかいなのは、それらの間違いは、当事者側からはまずいちいち訂正されないため、時を経ると、やがて西洋が英語で報じた事実が、質でなく量の論理において、真実たり得てしまうという事である(それは例えば既に日本において、少年が「釈迦の化身」として通用していることからも明らかである)。そしてそれがインターネットともなると、英語ソースとそれを元にするネットユーザーの数は多言語に比べて圧倒的であるため、もはや救いがない状態となる。
※また注釈として、何故、科学者らがその調査において「少年に触れないこと」、つまり「少年の瞑想を阻害しないこと」に固執しているかと言えば、おそらく、特にチベット仏教においては、その身分に関係なく、他人の瞑想や祈祷を邪魔することは、最も良くない行いの一つとされているからであると思われる。また少年の周りにはタルチョ=青白赤などの旗が見え、更に母親の名はマヤ・デヴィ・タマン(=チベット系タマン族)であることから、少年はおそらくチベット仏教者であると考えられる。
更に余談として、取り上げたBBCの記事においては、少年の名はバムジャン(Bamjan)、ロイターにおいてはバムジョン(Bamjon)、ネパールニュースにおいてはボムジョン(Bomjon)、とされており、実際のところ少年の名さえ定かではない。
【不食関連】
- X51.ORG : 何も食べず、何も飲まない人々 - 人は不食で生きられるか
- X51.ORG : 太陽を食べる男 NASAが研究へ
- X51.ORG : 65年間、水も食料も摂らずに生きる男
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【視察関連】
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- X51.ORG : 謎の地下王国シャンバラは"実在"するか ― 視察チベット編
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【関連:過去の視察】
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「アルコール(酒)には一度も触れませんでした。」そう語るのは、彼の小学校時代の教師サルデン・ラマさん
ネパールの小学生って…
実際に不食って可能だよ。
実践してる人近くに数人いるし。
一人は完全に飲み食いしない、仕事とかは周りと同じようにしてて生活してる。
一人は水だけで食べない、この人も仕事して周りと同じように生活してる。
二人とも健康的で、肌つやもいいし自分たちとかわらない。
今の私にはできないし、やろうと思わないけど。
>>9
そうそう。不食って極端に否定されるけど、実は中長期的な断食ならば人間結構出来るもんなんだよね。俺も最長で1週間くらいなら食わなくても平気。水は飲むけど。
失恋して食欲がまったくなくなった時
お茶だけで2ヶ月くらい過ごした。
体の毒素とか宿便とか全部出し切った気がしてスッキリした記憶がある。
10キロほどダイエットにもなってリバウンドもナシ。今は普通に食べてまつ。。
>>7
これがこの子の仕事なんですよ!
ブッタも不食だったんですか~。
ほんとんとこ、どーなんでしょ。夜、カーテンとか閉めるからだめなんじゃないのかな~。
24時間見えるようにしてれば、だれも疑わないのに、わざわざわかりにくいことするから、科学者が調査するとかって、
調査って、一体なにを調査するのさ?
釈尊は不食でも何でもなく普通に食べてました。
その証拠に断食行を行って死にそうになってます。
それに釈尊は出家前は酒も飲んでいたはずです。
釈迦は「中庸」(ほどほど)と言って荒行者の行う不食を真っ向から否定したはず。全く食べないことも、必要以上に多く贅沢な物を食べることも。
彼が正しいと言っている取り巻きの連中は、釈迦の教えそのものを否定しているのだと現地の人は理解しているのか。
釈迦は「中庸」(ほどほど)と言って荒行者の行う不食を真っ向から否定したはず。全く食べないことも、必要以上に多く贅沢な物を食べることも。
彼が正しいと言っている取り巻きの連中は、釈迦の教えそのものを否定しているのだと現地の人は理解しているのか。
釈迦ってのは単に日本人(日本国の人)とかって意味と同じで、シャカ族の人ってことだと思ってたが違うのか?
シャカ族のシッタルダが名で、悟った時に仏陀(目覚めた人)と呼ばれた。
すでにシッタルダが死んでる今は仏陀としか呼べないはずだけど
みなさんかなり頭が固いね、
不思議な事や常識では考えられない事はいくらでもある、でも、この少年は前例から見ても考えられる、
飲まず食わずの人は結構いるからね、日本でも甲田療法では食べない人もいます、仙人達は霞を食べていたんでしょ、食べなくても栄養を大気等から取り入れる事ができてもぜんぜん不思議じゃない、
小さい島で小さな考えに洗脳されて奴隷のように生きて行く、これが善良一般社会人、働く事が当たり前と洗脳され最後は使い捨てさ。