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頭に生えた角が折れる→普通に生え変わるイエメン

【Yobserver】イエメンに暮らすサレハ・タリブ・サレハは現在102歳。頭には人生二本目となる角が生えている。彼に角が初めて生えたのは今から25年前、77歳の時であった。70代を超えた頃からサレハは自分の頭に角が生える夢を頻繁に見るようになり、そしてある日、本当に角が生えたのである。しかしサレフによれば、その角は日常生活の中で老朽化し、やがてポキリと折れてしまったという。しかしそれから数日後、サレハの頭には何事もなかったかのように、再び新たな角が生えはじめたのである。

サレハを調査した、医療チームの分析結果によれば、サレハの角は、何らかの原因で皮膚の角質が乾燥して硬化し、重なりあうことで出来たのではないかと推測している。サレハ自身はそれが神の思し召しであること以外、全く分からないという。以下、人生二本目の角を生やした、サレハ氏のインタビューである。

-- まず、どのようにして角が生え始めたのか、経緯から説明してください。

ずいぶん前になりますが、ある頃から頭に角が生える夢を見るようになったんです。はじめは、誰もが見るような、おかしな夢だという程度にしか思いませんでした。しかしそれから数ヶ月して、私は幾度となく角が生える夢を見るようになったんです。そしていつしか、私には本当に角が生えてくるんじゃないか、と確信しました。ただ、その時は、いずれ生えてくるにしても、それが一体いつになるのかまでは分かりませんでした。

しかしある日、ふと頭を触ってみると、そこに非常に硬く、分厚い何かがあることに気付いたんです。その頃はまだ町に現在のようなしっかりとした医療施設もなく、特にそれが鬱陶しいということもなかったので、私はさほど気にしていませんんでした。しかしそれからその硬い何かは、日をおうごとに大きく、硬くなっていきました。そして一年が過ぎた頃、それははっきりと角のような形になり、最終的には長さ50cmにまで達するほど成長を続けたんです。

-- 角が生えはじめたとき、周りの人々の反応は？

私の知人は皆相当ショックを受けて、誰もその目を信じられなかったようです。それまで想像したこともなければ、見たこともないものだったからです。親族からも角は痛くないのか、何か助けは必要か、と私を心配しましたが、しばらくすると人々も慣れました。皆、この角が、単にアラーがその力を見せるために為したことであるということを、理解したからです。

-- なるほど。ではどのようにして一本目の角が折れたのですか？

人はせわしく動くものです。だから私もこの角に注意を払い続けること本当に大変なことでした。例えば眠っているときは、誰しも無意識に体を動かしてしまうでしょう。特に当時、既に（一本目の）角が長かったので、そうした生活の中で徐々に損傷を受け、そして弱くなっていったのだと思います。そして遂にそれがポキリと折れた時、私はそれが再び生えてくることはないだろうと思いました。しかしそれから数日後、頭に再び角が生える予兆が見え始めました。そして結局、その角は私の二本目の角として生え始めたわけです。だから今頭にあるのは一本目でなく、二本目なんです。

-- ところで、お子さんがいらっしゃいますね。子供たちに角は？

ありません。これはアラーが私に為したことで、決して生まれながらのものではありません。さっき言ったように、一本目の角が生えてきたのは今から25年前、私が77歳のときでした。つまりこれは家系的な何かではないんです。もしそうであれば、私は生まれてすぐに、角が生えていたはずです。

-- 角を見るために外国から多数の人々が訪れていると聞いています。

これまでにたくさんの人々が外国から見に来ていますね。彼らは皆、私の角を見るなり、神の偉大さとその創造物に驚かずにはいられないようです。彼らははるか遠くからこの角を見るために私のもとを訪れ、そして様々なことを尋ねるわけです。サウジアラビアやUAEなど、中東からの客も多いですね。彼らも角を見るなり驚き、そして触れてもなお、人に角が生えるということを信じることが出来ないようです。

-- 他に角を持つ人がいるということは聞いたことがありますか？

いえ、私はこれまで様々な医療記録などを調べてみましたが、同じような症状を見つけることは出来ませんでした。みなこうした話を聞くと、誰しもそんなものは嘘か、作り物であると考えるんです。しかし、私の写真がそれ実際に起こり得ることを証明しています。なぜ、アラーが私を選んだのか分かりません。私に言えるのは、ただ神に感謝します、ということだけです。

-- これまで、角を調査するためにWHOなど機関からの連絡を受けたことは？

驚くべきことに、ありません。おそらく、研究機関は私が角を持っていることも知らないのでしょう。私はしばしメディアを避けていますし、角が生え始めてから、そうした機関に連絡を取ったこともないからです。しかしもし、どこかの機関が私の角を調べたいというのであれば、喜んで協力したいと思っています。イエメンはまださほど医療機関も発達していません。私の考えでは、もし西洋に同じような角を持つ人がいれば、研究が進められ、一体なぜ私のような90過ぎの男の頭に角が生えてくるのか、その理由も明らかになるのではないかと思うんです。

【参考１】角って骨なんでしょうか？ | 動物 Q&A

【参考２】「異本病草紙」考−その１３

越中の若栗村の百姓六左江ヱ門の頭にできた皮角。皮角は老人性角化腫の一種で、一センチあまりのものはいまもよく見かけるが、これほど大きいものは珍しい。この図は天保三年、六左ヱ門が上州高崎連雀町の漢方外科千木良昌哲に治療を求めたときに笠原周谿が描いたものである。その病歴をみると、天保元年、髻（脚注もとどり；髪を頭の上にたばねたところ）の両則に長さ三寸余りの皮角が二本生じ、つづいてその前後に牙状のものが二本、さらに左鬢（脚注　びん；耳ぎわの髪の毛）に小指大のものが三本生じた。患者は激しい頭痛と不眠に悩まされ、各地の名医を訪ねたが治らず、絶望していたときに、高崎の千木良昌哲の治療を受けて全快した。『新撰病草紙』にも皮角の図があるが、それは石瘤と呼び、患者は生きながら阿修羅の道に入ったと嘆いている。（注：写真は文献で言われている人物のものではなく、最近のもの）