ご無沙汰しております。いつか探検家イリオンが見た夢の跡を追い続けること早一ヶ月、9月26日に香港入りし、開園まもなく早速中国人旅行者の痰にまみれたディズニーランド、世界で唯一パンダが抱けるという成都のパンダ研究基地(し かし時期的な問題でパンダ抱けず)といったチェックポイントを経て、中国、チベットと視察を続けるまま、現在、エヴェレストを目前に望むヒマラヤの麓、ネ パールに到達致しました。当初の計画では、イリオンが命懸けで綴ったキーワードを元に鋭く、コンパクトにアジア周辺を探索する予定だったのですが、イリオ ンのように行く先々で高級ラマ僧に出会える訳もなく、またシャンバラの入り口らしい標識を発見出来るわけもなく、しかしせっかく来てしまった以上先々の遺 跡、名所などを観光しながら、乾燥したチベットの風に吹かれて何となく視察(観光)を続けるうち、不覚にも当初の視察予定期間である一ヶ月が経過してし まった次第です(写真は2歳にして余りにも巨大化してしまった為、抱くには重すぎたパンダ)。
今後はヒマラヤ周辺をそれとなく視察し、エベレスト近郊の村々にて、雪男などを探してきたいと思っております。また例によって、現在までのところ、正直に 言いまして特筆すべき成果、及び面白アクシデントはありませんが、これまでに得た視察(観光)情報を簡単に記しておきます。
太 歳に関しては、まず実際に太歳の研究が行われているという中山大学を訪れ、視察を行いました(※1)。が、日程的な都合により、当の主任研究者と会うこと が出来ず、今後時間が許せば、帰国途中のルートで更に追加視察を行いたいと思っております。しかしながら同研究室の関係者から聞いた話では、まだ太歳につ いては調査続行中であるものの、これまでの調査で幾つかの「驚くべき」事実が明らかになっているとのことです。
また今回、写真撮影は拒否(当の研究者が不在だったため)されたものの、現在研究所に存在するのは太歳の一部分であり、元の太歳自体は発見者である農夫 (※2)が所有しているとのことでした。よって、今後時間があれば、実際に所有者の農家を訪れ、太歳を激写し、あるいはもし許されれば棒でつついて穴を開 けるといった実験などを行ってきたいと考えております(写真は今回発見されたものではなく、かつて同じ広州で発見されたというもの。広東省は何故か昔から 太歳の「名産地」であるという)。
※ 1.今回の視察に先駆け、以前、日本のとある企業が中国のエージェントを通じて太歳についての取材を申し入れたところ、「国家機密のため取材拒否」という 答えが返ってきたという情報を得ていた(真偽は不明ながら、エージェントからは確かにそうした返事が返ってきたという)。その為、今回は特にアポイントを 取らない強行視察となったものの、研究者らには特に否定的な反応はなかった。しかしまた、確かに当の研究所は国家による有害生物研究等を行っている仰々し い建物の中にあり、またその設備などからしても研究が重要視されていることは間違いがないようだった。またこれまでの発見で最も面白いものとしては、発見 された太歳に「水の浄化作用」などが確認されたという。
※2.記事に見られたような太歳に対する考え方は、山村部における民間の迷信であり、当然、研究所ではこれを粘菌、もしくは真菌、あるいは未知の菌類とし て研究を行っていると話していた。しかしまた、例え粘菌であったと判明した場合でも、粘菌それ自体ほとんどその実態が知られておらず、また一体何故かのよ うな巨大な姿で発見されたのか、どういった特性を持つのか、それらが結局未知であることには変わりがないと語っていた。
また最近の研究においては、粘菌がある特定の状況下(急激な天候の変化など)において、まるでそれぞれが意思疎通を行うようにして(更に最短距離を通 じて)、地表近くの一カ所に集合し、結合して巨大化するといった習性が明らかにされたという(参考1参照)。従って、もし今回発見された太歳が何らかの状 況を受けて集合、結合された粘菌 ― 余りにも巨大ではあるが ― であるとするならば、その事実は、古くから伝わる逸話、<太歳を発見すると災いが起こる>、すなわち <災いの予兆としての太歳>という<迷信>があながち無根拠なものではないことを示唆しているようにも思えた。
【参考1】粘菌(ねんきん)の不思議より
腐った地面にバラバラに存在している多数の粘菌アメーバが、気温や湿度、又は何等かのシリアスな状況に面したとなると、或る一点 を目指して集まって来ます。そしてその点に到達するとそれぞれの個体が結合して細長いヒモ状の柱となって上に伸びていきます。(...)問題になるのは- ---バラバラの個体に向かって何等かの信号が出て、その結果、アメーバーは所定に位置に向かって移動を開始するのでしょうが、そんな信号はどこからどの ように発せられるのか想像も出来ません。然し、だからと云って、下等なこの種の生物に最初から情報システムが組み込まれているとは更に考えられません。
以 前、チベットへの旅行者が撮影したというヒマラヤ上空の龍について、今回、実際に成都からチベットのラサへと向かうフライト(往路復路の違いのみで、撮影 者と完全に同じルート)の最中、ヒマラヤ上空(厳密にはヒマラヤ東部)を何度か撮影してみたのですが、残念ながら、特に龍らしきものは撮影出来ませんでし た。また時期的な問題もあるかもしれませんが、それに類似した地形(氷塊の滑落跡など)も探しては見たものの、特にそれらしき地形も発見することは出来ま せんでした。なお、余談ではありますが、同フライトにおいては、便数が限られており、かつヒマラヤの景色を見るべく、数多くの旅行者が窓際席に殺到するた め、窓際の席をキープすることがしばし困難な時があるようです。もし同行程をフライトする予定のある方は、いつもよりも早めのチェックインをおすすめいたします。
- それ以外の写真はこちら(一部はエベレストを含むヒマラヤ上空の写真)
今回のルートから遠いので却下。
同じ理由で却下。時間があれば、帰りのルートで追って視察したいと思います。
どこで話してもニヤニヤ笑われるものの、現在調査続行中。
シャンバラについては、 別項:謎の地下王国シャンバラは”実在”するか - 視察チベット編 を参照。
というわけで、以上をもちまして、簡単ではありますがアジア大陸視察中間報告とさせていただきます。また今回、当初の予定ではネパールを抜けたのち、インドを経由してパキスタンを通過、モヘンジョ・ダロ遺跡にて古代核戦争の傷跡などを視察する予定だったわけですが、視察開始後に発生した先のパキスタン大地震、またデリーにおける爆破テロよって、インドーパキスタン間の渡航が困難な状況となっている為、予定を急遽変更し、インドを抜けずに東南アジア、もしくは空路トルコへと向かい、アララト山のノアの箱船か 何か、適当に視察してきたいと思います(行かないかもしれません)。
また最後になりますが、今回の中間報告においては、前回の視察と異なり、視察全体で予定していた大半部分について既に書き記してしまい、今後は雪男、ノア の箱船、あるいはタイのエイリアンといったいずれも微妙なカード(選択肢)しか残されていないため、今後の報告、あるいは最終報告は至って<ノビー色>の薄い、シンプルかつさらりとしたものになりそうであることを、あらかじめ告知させていただきます。 それでは、ありがとうございました。
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