【BBC】この度、英国の研究者がネス湖湖畔で目撃の続くネッシーの正体を、水泳中の象であると発表し、話題を呼んでいるとのこと。英グラスゴー大学、ハンテリアン・ミュージアム古生物学キュレーターを務めるネイル・クラーク博士は、二年間に及ぶネッシー研究の末、ネッシーの正体はサーカスに出演する象であると結論した。ネイル氏によれば、ネス湖畔に近いインヴァネスの町には、1930年代以降、しばしサーカス団が訪れ、サーカスがオフの日には動物たちをネス湖に放って休息を与えていたことなどが明らかになったという。
そしてクラーク氏によれば、しばしネッシーと言われる写真に写される海獣の姿は、象が湖面から身体の一部分を浮き出した姿に良く似ていることを指摘している。
ネッシーの目撃談は古く、6世紀にまで遡る。その後も目撃は絶えるなく続き、1934年、湖面に首を出すネッシーの姿が撮影されると、ネッシー実在の決定的証拠として喧伝され、世界に一大センセーションを巻き起こしたのである。
クラーク博士によれば、これまでに為された多くのネッシー目撃は、流木か波で説明が出来るという。しかし同時に、1930年代からネス湖周辺にはサーカス団が頻繁に訪れた事実があるため、水泳中の象がネッシーの正体たり得た可能性もまた極めて高いと、博士は推測している。
「サーカス団がインヴァネスを訪れた際には、ネス湖畔に動物達を放って、そこで休息を与えていたんです。ネス湖畔の人々がそうした動物を目撃した可能性は極めて高いと思います。象がネス湖に入ると、象の鼻と、それぞれ背中と頭のコブ二つが水面からのぞくわけです。」(写真はネッシーを撮影したものと言われる典型的なもの)
「たしかに最近の目撃については、象だけで説明されるものではないと思います。また最後にサーカスが同地域を訪れたのはいつなのかは分かりませんが、1933年以降にも来ていたものと思われます。」
またクラーク博士は、ネッシーの実在を巡って問われると「何かが、ネス湖にいると信じています」と答えている。今後クラーク博士の見解は、今月の地質学研究誌に掲載される予定であるとのこと。
※ハンテリアン・ミュージアムは18世紀の名医ジョン・ハンターによる医学記録他、様々な変わったコレクションで知られている。ベンガルの双頭少年頭蓋骨なども同博物館に収蔵されている。