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脳は影も自分自身の一部として認識 英

shadow.jpg【BBC】自分の影が踏まれるのを何となく嫌だと感じた経験はないだろうか。このたび、英ロイヤルホロウェイ大学と伊トレント大学の共同研究グループが行った研究によれば、ヒトの脳はその人自身の影をあたかも体の一部として認識していることが明らかになったという。研究によれば、例えばヒトが何か物体を見つめた際に、影がその物体に重なっている(触れている)と脳は実際にその物体に触っているように感じているというのである。今回の研究で科学者は手に刺激を加えながら、手と手の影にそれぞれフラッシュライトを当てることで被験者の反応結果の誤差を比較。しかし驚くべき事にその結果は同一の数値を示したのだ。これまで人間の脳は内部に自己の身体の範囲を認識する為の「エリアマップ」のようなものを作成し、外部世界と自己との境界を規定しているという事は既に知られていた。しかし今回の研究の結果、脳は影も自己の範囲内に含めているという事が明らかになったのである。

実験ではまず椅子に座った被験者の前に白い机を置き、そこに被験者自身の手を差し出して上から光を当て、手の影を机に投影。そして次に被験者の親指と人差し指に接触による刺激を送り、一定数のタッチがあった場合は足元に置かれたレバーを踏むように指示し、被験者が間違えた数と反応速度を記録したのである。

そして次に、指への接触による認識を妨害する為にフラッシュライトを手元に当てた結果、脳は一度に2種類の刺激(接触と閃光)を処理する事になる為、被験者はより多くの間違いを生み、更に反応速度は低下。

そして実験では、更に手自体でなく手の影にフラッシュを当ててその結果を計測。すると驚くべきことに、被験者の反応が示した結果は手に直接フラッシュを与えた場合と全く同一だったのである。

この事実はつまり、被験者の脳は手と同一の形をした手の影への刺激を被験者自身の手への刺激と同一のものとして認識、すなわち影を自己の認識範囲として規定している事実を指し示しているのである。

更に実験では手に違う角度から光を当てて影を変形させたり、手の影を投影せずに手の影があるべき位置にフラッシュを当てるなどしたが、結果はフラッシュが無い場合と同一、つまり、脳は影が手の形と同一の場合に限り、影を自己の一部として認識している事を明らかにしたのである。この実験が指し示す事実は即ち、手の影への刺激を手への刺激と同等のものとして脳が処理するという事実を物語っているのである。

「我々の影は実際に例えばモノに触ろうとするとき、あるいは体を移動するときに我々の認識を補助している。更に実験が示したように、影の形が変形している場合はこの効果は起こらない。これは注目すべきところだね。」今回の研究を統率したウンベルト・カスティエロ教授は語る。また教授によれば、脳は自身の影と他人の影も識別すると話している。

ギルドフォード大学の心理学者サイモン・アンガー氏によれば、こうした現象はさまざまな状況で見られることだという。「盲目の人が杖を使うと、彼らは杖が自身の指の延長にあるように感じる、って言うことはよく報告されているね。」アンガー氏は語った。

【参考1】影の病 | 離魂といふ病の事 | [AMAZON]影の現象学

【参考2】 ドッペルゲンガー | ドッペルゲンガー奇譚集 - 死を招く影 - | 精神分析からみた分身

【参考3】残火抄より

「三歩下がって師の影を踏まず」という言葉があるように、他人の影を踏むのは大変失礼なことだとされますが、それは一体何故でしょう?「影」は一般に「分身」という理解がされますが、実は更に深遠な謎が隠されていたのです。その謎を解く鍵は、誰もが子供時代に遊んだ記憶があるだろう「かげふみ」に潜んでいました。「かげふみ」は、影を踏まれた人が鬼になるという、実に単純な遊びですが、ポイントはこの「鬼になる」という部分。古来「鬼」は「幽霊、神霊、死者の魂」を表す言葉で「鬼籍に入る」という言葉からもわかるように「鬼になる」=「死ぬ」という意味なのです。

【関連】鏡の中に映る他人

2003.12.16

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