【Thisislondon】あなたは龍を信じるだろうか?ここにある奇妙な標本がある。中には小さな牙と爪、そして尻尾と白い表皮を持つ小さな龍が収められているのである。ホルムアルデヒドらしき液体に漬けられたこの龍の標本は、ドイツと英国が緊張状態にあった1890年代、ドイツの科学者が英国の科学者を驚かそうとして捏造したものではないか、と推測されているが、真相は定かではない。この標本と共に発見された文書によれば、当時、この龍の標本は巡りめぐって英国の自然史博物館に送られたが、博物館の責任者がこの標本を偽者である疑って、破棄処分にしようとしたのである。しかし、運搬した人間がどうせ破棄処分ならば、と標本をくすねて持ち帰り、最近になり、英国のある郊外のガレージからこの龍の標本が発見されたのである。文書によれば、龍をくすねた運搬者の名前はモアダン、もしくはフレデリック・ハートとのみしか触れられていない。そして最近になってフレデリック氏の孫であるデヴィッド・ハート氏がこの龍の標本を自宅ガレージから発見し話題となっているのである。(拡大画像はこちら)
「この標本は、今は亡き親父のジョージが、20年前家を離れた時に言えに残していったものらしい。ただ、親父が家を出るとき、ガレージにこんなものを置いていったとは最近になるまで全く気が付かなかったよ。それで最近になってたまたまガレージの掃除をしてる時にガラクタに混じってこんなものを見つけたんだ。」発見者のデヴィッド氏は取材に語った。
「見つけた時は本当にびっくりしたよ。それですぐに私が小さい時、親父が変な木箱を仕事場に持ち帰った時のことを思い出したんだ。親父はいつも木箱を大切に扱えって言ってたよ。中にはガラスの容器が入ってて壊れやすいから、ってね。でも中身を見たことは一度もなかったな。だから初めて中を見た時は本当にびっくりしたよ。本物なのか?偽者なら一体何で出来てるんだ?ってね。」
そしてデヴィッド氏はその奇妙な標本を友人のアリステア・ミシェル氏に調査してもらったのである。
「19世紀後半は英国とドイツの間で世界のリーダーの座を巡って熾烈な競争が繰り広げられてい。それでドイツの科学者が英国の科学者を面食らわす為にこの龍を作ったんじゃないかと思うんだ。その当時の科学者って言ったら、新しい発見があるたびに新聞で発表されてはヒーローのような扱いを受ける、それはもう今の芸能人のような存在だったからね。もしこの龍の標本が世に出ていたら、それはそれこそ”恐るべきドイツの科学力”として、おそらくドイツにとって大きなプロパガンダになっていたと思うんだよ。事実、この標本に添えられた文書はドイツ語で書かれていて、1890年代のものだしね。この龍の標本の写真をオクスフォード大学の学者なんかにも見せてみたんだけど、最初はやっぱり皆一様に驚いていたよ。それでひとまず本物か偽者かは写真だけではわからないから持ってきて検査させろ、って言ってたよ。」調査に当たったミシェル氏は語った。
「それにしても全く不思議なものだよね。今こうして立っている姿だと大体30cmくらいに見えるんだけど、瓶を寝かして尻尾を広げた状態で見ると、大体体調1mくらいはあるようなんだ。それに随分長い時間が立っている割には牙から臍の緒まで全て無傷だしね。どれだけ近づいて見ても、本物なのかどうか全く分からないよ。」
この龍がもし偽者であるとしたら、では一体何で出来ているのだろうか。一つの推論としては、その当時、ドイツは世界でも最新鋭のゴム生産技術を持っていたので、弾性のあるゴムか、ロウのようなもので作られていると推測する事はできるという。あるいは、本当に龍の標本なのだろうか。
【参考】龍VS牡牛 | 『龍』の博物学 | 出雲神話の龍 八岐大蛇 | 神話への門
【AMAZON】ワニと龍 -恐竜になれなかった動物の話- | 龍の起源
【関連】1735年ドイツ、チキンマンの謎 | 「ウサギを産んだ女」メアリー・トフトの残したもの | 今年の夏を「サマー・オブ・UMA」と総括 英
【追記:2004/03/29】龍の標本はファンタジー本作者が出版に合わせて龍への注目を集めるために行ったでっち上げだった模様。またモデル制作はテレビ番組などで恐竜のモデリングなどを専門とするCrawleyCreaturesが行ったそうです。
→ BBC:Book deal for dragon hoax author
標本の写真が、非常に絵画的で美しい。
贋物であっても、この制作者の美的感覚には恐れ入る。
解剖学的な正確さとドラゴンの表情に、しばし現実と幻想の境目を見失ってしまった。
クビと胴体の間につなぎ目が見える、どうやらゴム製だな。
でもよくできてる。
歴史的なストーリーもついてるからそれなりの値になるのではないかな。
人間の奇形児という見方は出来ないかな?
『先祖がえり』で爬虫類のような状態で出産されるケースは
あるらしいし、それの極端なものだと思えば現実味はあるかも。
合成高分子化合物は1920年近くまで存在してません。仮にゴムの木から(天然ゴム)作ったとしても、ホルマリンでは、かなり劣化が起こっているはずですし、保存状態が、記事を読む限り、よくなさそうなので綺麗に原型を留めている方が不思議です。
とかげの皮や魚のウロコを丁寧に張り合わせたのではないでしょうか?
ホルムアルデヒドの10%水溶液がホルマリンです。
完全に偽物ですが、作った人の気持ちはわかります。
みんなが驚く顔を想像しながら作ったんでしょうね。
出来栄えはプロのモデラーもビックリの完成度です。
だれかのイタズラでしょうね。
たぶんゴムでしょう・・・合成ゴム。
当時としては最新の合成化学製品を使ってイタズラ??
と、思われるかもしれませんが、
いつの時代にもヒマな金持ちがいるんですよ。
作り物だとしても、造形師は冥利に尽きるだろうね
等身大パンチラフィギュア作ってアメリカに売り込むよりは
全然いいと思う
チンコもマンコもなさそうだから、動物ではない!羽がついてるけど、物理的に考えて、この羽の大きさでは飛ぶことはできない!つまり飾り。全体的にも体のバランスが悪い。とても生き物にはみえない。
先生!マジでウチの高2の妹は、
中国奥地に龍が実在していると信じていたらしく、ある日
「ねぇねぇお兄ちゃん、龍っていないの?」と、大真面目な顔で聞いてきましたw
(そこそこの進学校行ってるくせにスイスが北米にあると思ってるアフォなんですが)