遺伝子操作実験の最中に双頭の魚が誕生 台湾

【Taipeitimes】先週、台湾の中央研究院にて遺伝子操作の手違いにより、二つの心臓を備え、蛍光色に光る双頭の魚（ゼブラフィッシュ）が開発されたとのこと。研究団代表によれば、このようなケースは現在まで一切前例がない史上初の出来事であると話している。実験に参加した同研究院のホアン・チャン・ジェン氏によれば、実験では200個のゼブラフィッシュの胚の中に、ある遺伝子を注入したところ、その24時間後、うち一匹が突然二つの頭と二つの心臓を備えた未知の魚へと成長したと話している。また誕生から8日間経った現在でもその魚は生きており、体長3mmまで成長しているという。「小さな魚二匹が合体して大きなゼブラフィッシュになってるような感じだね。」ホアン氏は語った。またホアン氏はその後徹底的に学術誌を調べ、前例がない事を確かめたと話している。ホアン氏はこれまで、筋ジストロフィー症治療薬開発の為に蛍光ゼブラフィッシュを用いた研究を続けており、今回の実験では200のゼブラフィッシュに筋細胞の死を引き起こす遺伝子を注入したという。

またホアン氏によれば、現在、台湾では他国を遥かに上回る10万人中3人から4人という割合でシャム双生児が誕生しているため、今回のこの偶然の成果をきっかけに、今後はシャム双生児の研究、そしてその予防薬の開発を始める予定であると話している。
そして今回の実験は本来、単細胞期の胚にある遺伝子を注入する事で筋細胞の死を引き起こす為のものであるとだけ話し、どのような遺伝子を注入したかなど実験の詳細については取材を拒否している。

「あくまでも科学的な話として、我々はその後まだ同じような双頭の魚を開発する事に成功していない。まだ今後の道のりは長いだろう。」ホアン氏は語った。

今週水曜、同研究院では再び双頭の魚発生時と同じ実験を試みたものの、シャム双生型の魚は発生せず、一匹の奇形魚が生まれたのみである、と話している。

また補足としてこれまでに双頭のタツノオトシゴは発見されているものの、双頭のゼブラフィッシュは今回が史上初であるとのこと。

【参考】MPCA - Photos of Deformed Frogs | Species Crisis
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