【ArabicNews】1997年、エジプトはカイロ在住のヒシャム・ラガブ君が腹痛を訴え、病院で診察してみたところ、彼の体内に未発達の一卵性の双子が存在していた事が判明。彼はそれまで凡そ16年間に渡って体内の兄弟と共生していたのである。手術にあたった医師の話では、最初、X線写真でラガブ君の体を撮影したところ、確かに彼の体内で膨れた嚢がラガブ君の腎臓を圧迫していたという。そして手術時、彼の体から取り出された体内の兄弟は実に身長18cm、重さ2kg、腕と頭、口には既に舌と完全な歯が存在していたのである。またその後の解剖検証では取り出された兄弟はその歯の成長ぶりから年齢にして16歳前後、栄養源はラガブ君の細胞から直接栄養を得て成長していた事が確認されたという。
医師の見解によれば、ラガブ君のケースは通常双子として生まれるべき一卵性の卵が正常に分割されなかった事が原因であると話している。その為、手術で摘出された片方の兄弟はラガブ君の体内でそのまま成長し続けたのである。
医師によれば、このように一卵性胎児の不完全な分割という事象はそれ程珍しい事ではないが、実際に人の体内に共生したまま成長し続けるケースは初めて見たと語っている。また病院の職員によれば、ラガブ君は手術後は安定しており、無事に退院できたという。なお、ラガブ君は体内の双子と最も長い期間共生したという事でギネスブックにも掲載されたという。(写真は少年のものではなく、19世紀の有名なフリークス、マルグレット・クラーク。しかし彼女はこうした症状を真似て見世物を演じていたフェイクであった。)
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外付けの双子は、フリークスネタではポピュラーですね。