【abcnews】ここ数日の間、カンザス州立大学虫学部長ソニー・ラマズワミー博士はある問題について頭を悩ませていた。彼は決して世間を無駄に驚かすいたずらな警告者になりたいわけではない。しかし、彼は世間にこの問題について公表すべきであると判断したのである。その問題とは彼が生涯を捧げて研究した虫が、テロリストの武器に成り得ると言う脅威についてである。「虫がテロの道具に成り得ることは十分に考えられます。例えばサシバエやアブラムシを感染源として、致死性の病原体を広範囲に渡って驚くべき早さで、効果的に散布することが可能なのです。つまり、虫は恐るべき武器に成り得るということです。それはWTCを襲ったジャンボ機のような派手さはありません。しかし、その潜行性は真に恐怖であると言えるはずです。」彼がこの昆虫テロリズムについて本格的な懸念を始めたのは、元々は大学内の同僚と冗談を言い合っていたことが始まりだった。ラマズワミー博士とその同僚の昆虫学者は、2年前、米軍がアフガンにおいてトラボラ洞窟からテロリスト達をいぶりだす為に圧力爆弾を利用し、そしてそれがことごとく失敗に終わったことについて話していたのである。そして二人の昆虫学者は冗談がてらこんなアイデアを思いついたのだ。「それならば、洞窟内にサシバエを放って、それでいぶり出したらどうだろうか?」
それは、まずサシバエに炭疽菌を食べさせてから、洞窟内に放ち、テロリストをいぶりだすというものである。洞窟内に放たれたサシバエは嘔吐、もしくは排出によって炭疽菌を体外に出す。そしてサシバエに噛み付かれたものはかゆみから傷をかくが、その時に炭疽菌が体内に侵入するという算段である。「これは確かにちょっと突飛な考えです。そして我々は笑ってそんなことは忘れていたわけです。」ラマズワミー博士は回想して語った。
しかしそれから間もなくのことである。米昆虫学会のミーティングに出席したラマズワミー博士はある質問を受けて驚くことになる。それは、もしも突然昆虫によって病原体が広められた場合いかにして対応するか、そして万が一それがテロリストによる攻撃だったとした場合、どう対処すべきかという質問だったのである。
その後博士は大学に帰り、その問題を同僚であり昆虫学者のジョン・リース氏、アブラムシ専門家にして地理学者のショーン・ハッチンソン氏らと話し合った。そして彼らの議論で浮上したのは、4年前、アメリカで本来アジアに生息するアブラムシ(ダイズアブラムシ、羽を持ち、飛ぶことができるアブラムシ)が恐ろしい速度で広まったことだった。
この問題に関して、これまでこれらが故意にアメリカに導入されたという説はなく、また当然、それが国際的テロリズムと関係しているといった指摘はない。しかし、この小さなダイズアブラムシの急速な伝播はいかにして虫がその生息領域を広げるかということを彼らに考えさせるには十分すぎる例だった。そして議論を進めているうち、ラマズワミー博士はやがて真剣にアブラムシがテロ活動に非常に適した生物なのではないかという推測を始めたのである。
博士の推論はこうだ。まずアブラムシは無性生殖である。この特性は即ち、交配なしで子供を生むことを可能にするため、通常の有性生殖の生物に比べて特殊な環境においても増殖がより容易である。そしてさらにこのダイズアブラムシには羽を持ち、飛ぶことが出来るため、普通のアブラムシと異なり、高い機動性を示す。
この生物がアメリカで確認されるようになったのは比較的最近のことである。それまでこのダイズアブラムシはアジアでのみ確認されていたが、2000年に初めて米本土で確認された後、4年かからずにダコタからヴァージニアまで凡そ11の州に拡散し、22億ドル分に及ぶ甚大な作物被害を引き起こしたのである。アブラムシは群れとなってアメリカの中核地域を移動し続けた。トロントに上陸した際にはその群れによって視界が遮られるほど大きな群れとなっていたため、予定されていた大リーグブルージェイズの試合がキャンセルされたこともあった。「このような短期間で、これほどまでにアブラムシが増殖したことは未だかつてありませんね。」リ−ス氏は語った。
その後ハッチンソン博士は「地理情報システム(GIS)」なる強力なシステムを用いてアブラムシの拡散状況の調査に取りかかった。そしてその結果行き着いた疑問はやはり極めてシンプルなものだったのである。
疑問1. どのようにして、あのような爆発的な速度でアブラムシは広がったのか?
疑問2. 一体どのようにして広大な範囲を移動したのか?確かにダイズアブラムシは飛ぶ事ができるが、それは本来比較的短い距離での話で、州を横断するような飛行は不可能である。となれば、風を利用したのか?あるいは何かにつかまってまるでヒッチハイクでもするようにして移動したのか?
これらの疑問に関して、確認されている事実としてはまず、アブラムシは東から西に向けて伝播したということがある。またアシスタントの大学生がアブラムシの足どりを調査を開始した当初、ミズーリ州は既にアブラムシによって荒らし尽くされていたが、一方、その西隣にして博士の大学が位置するカンザス州ではまだアブラムシは発見されていなかった。
「そこで我々は二つの州の間に調査員を派遣しました。そこでアブラムシの移動する足どりを掴もうとしたんです。」
そしてそれから調査団は州境を監視し続けるも彼らの予想を裏切ってアブラムシは決してカンザス州へは移動しなかった。そして昨年の八月のことである。突然、ミズーリ州を蹂躙していたアジア産のダイズアブラムシがマンハッタン(カンザス州)の大学校舎裏庭に現れたのだ。博士の大学校舎は調査団が監視を続けていた州境から車で凡そ2時間程度の場所である。しかし、以前として州境を調査していたモニタにはアブラムシは確認されていなかった。では一体、どのようにしてアブラムシ達は調査団の監視を振り切ってカンザス州に侵入することが出来たのだろうか?ラマズワミー博士は独自の理論を展開する。
博士は車に虫が付着した時、その足どりを注意深く調べる。それは虫学者故の癖である「そこで私はあるとき、車の上にアブラムシをくっつけた状態で時速150kmまで車の速度を上げてみたんです。更に急ブレーキを踏んでみたりね。でもアブラムシはその程度では決して離れることはありません。車に張り付いたままだったんです。」
博士は更に進める。例えば誰かの車がどこかミズーリのガソリンスタンドに停車した際に、ダイズアブラムシのメスが誰かの車に張り付いたとする。そしてそれはそのまま次に車が停車する場所まで移動し、青々とした大豆畑を見つけて飛び出すのである。そして新たなる豊かな大豆畑に辿り着いたダイズアブラムシのメスは一人で生殖活動を始め、次々とその子孫を大豆畑へと放つ。そしてそうしたアブラムシが他の多くの虫のように、病原体を運ぶことは十分に考えられることであると博士は推測するのである。
しかしこうした博士の理論を受けてある生物兵器学者はすぐに反論する。確かにそうした方法は可能である、しかし虫が病原体を広めるのに最前の方法ではないと。まず第一に、そうした虫の動きを制御することは難しく、虫がどのように動くかを事前に予想することは難しいからである。
しかし、仮に病原体の散布者が特定の狙いのない言わば無差別テロを狙ったとしたらどうだろうか。その潜在性と予測不能な行動は大きな脅威となるに違いない。
博士はこうした危険性を回避するために今後は虫の動きを追跡する方法、そしてもしも可能であれば虫の移動を制御する何らかの方法が必要であると話している。
こうした昆虫テロリズムは決して今日のテロのような派手さはない。
しかし、それが決して未来に起こりえないと誰に言い切ることが出来るのだろうか?
【参考1】吸血昆虫から感染する病気 | 動物由来感染症を知っていますか? | アブラムシミニ図鑑
【参考2】炭疽菌感染症| バイオテロに立ち向かう遺伝子組み換え植物 | [AMAZON]昆虫による病原体伝播のしくみ
【参考3】アブラムシの巨大な拡大写真
なんかこんなのX-FIlESの御話かと思ってたけど
イナゴ被害なんかが有りということは
この学説はもはや《仮説》とはいえないかも
・・・マジコワーーーー!!!
((((((((;゚Д゚)))))))
>>11
うが。タバコの虫の話思い出したよ。
あれは、キモかった。
あんなのが現実に起こったら・・・。
((((((((;゚Д゚)))))))
トノサマバッタは数が増えると群体とかいうのになって海も超える
日本でも昔は物凄い被害が出て大砲出してまで追っ払おうとした
昔、ロバの体に爆弾をくくりつけてケーサツに突っ込ませたって南米のテロがあったのを聞いてビックリしたが、昆虫テロって言うのはマジ怖いな。
ロバはすぐわかるが、昆虫は気付かないうちにやられるからね。
>>17
巡り巡って来てもそれなりの成果を出したのであれば、
実行した人は満面の笑みで死ぬかもです
しかし、現実的で怖いですね
いざ実行するとなると、どうなんでしょう。やっぱり昆虫は現地調達? その「蟲」たちが活動できる環境内でしか使えない方法な訳ですよね?
どっちにしろ恐ろしい話だ。
>>10
別にこの虫なんか送らなくても、それこそイナゴやらなんやらで大変な状況になってそう……いえ、ただの憶測ですが。
ゴルゴ13にも、他国の農業関係者が坑殺虫剤性の害虫を作ってアメリカの農場にばら撒こうとするって話がありましたね。
>>23
イナゴは貴重な蛋白源になっているのかも?(笑)
細菌兵器>
一寸虫から離れるけど実際に、疫病感染死した患者の使ってた毛布をナニゲに【プレゼント】する戦法もありましたね。
((((((((;゚Д゚)))))))
オレがアルカイーダのテロリストだったら、アメリカの田舎を貧乏旅行しながら小麦の病気の病原体をばらまくな。てか、これくらいCIAあたりでは考慮済みだとは思う。対策を打てるかどうかは別だが。
食物連鎖でアブラ虫などの小さな虫を食べる生物もいるから、そんなテロが行われたら被害は人間だけじゃないはず。地球上の生き物すべてが危険にさらされる( ̄□ ̄;)!!やめて欲しいんですけど。
別にテロじゃなくても自然発生的に殺人アブラムシが繁殖する可能性はあるんじゃないか?
遺伝子プールの中で発生した毒固体が一定数に達したらあとは爆発的に上昇するんじゃないだろうか?
虫を全滅させることは非常に難しいので、後始末がめちゃくちゃめんどいだろうなあ。
しかもその虫だけを全滅させることは不可能で、他の虫や動物にも影響が出て、生態系も破壊される。
お~、母校だ!>>カンザス州立大
盛り上がってるとこスマンが、記念カキコ。
Entomologyのビルの前はキレイな広場なんだよ。
よくビルの前の階段に腰掛けて弁当食ったなぁ。
そういえば、Entomologyのクラスで昆虫採集したっけ。
あ~懐かしい
>>26 インディアンに天然痘で死んだ人間の毛布をプレゼントした話ね。たしか、インディオにも同じことをした連中もいた。白人って無慈悲ね。本筋からそれてすいません。
お〜、母校だ!>>カンザス州立大
・・って、ホントか?カンザス州立大学って、K-Stateのこと?KUじゃないなら、ヲレも出身校って言えるな。
ELPのAdvanceクラスでやめたから、厳密には在籍してたことにはならんかもしれんが、どっかの議員センセみたいに「卒業した」とは言ってないからOKか。(笑)
・・・もう、11年も前の話だがな・・。当時のELPのパンフにはヲレの顔写真が載ってるぞ。トピズレスマソ。
俺たちはとんでもない勘違いをしていたんだ!!
以前、スーパーモスキートによる人格改造を暴いたが、
実はそうじゃなかったんだ!!
、、、、人格改造の場合、ジャンクDNAの働きにより
改造された人格も元に戻ってしまう。
しかし無性生殖であるダイズアブラムシを利用し、
恐ろしい病原菌をばら撒けば、、、、
人類は絶滅する!!
無駄だ!ナワヤ!世界の穀倉地帯にばら撒いただけでも十分
人類滅亡が可能なんだよ!!
穀倉地帯にダメージがいくのはもちろん、人にもダメージがいく
、、、、、、このテロを止める術はないのか、、、、。
>42
>無性生殖するアブラムシに利くのだろうか?
何世代に渡って無性生殖だけするのは難しいんじゃないかな
進化の仕組みから考えて無性生殖だけだと絶滅しやすいことになる