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2001年、インドの”赤い雨”から地球外生命体を発見か

redrain_india1.jpgNewScientist/TheObserver】2001年、インド西部のケララで二ヶ月に及び、赤い雨が降るという気象学上極めて稀な現象が発生した。赤い雨は一度限りではなく、それから凡そ2ヶ月の間、ケララに降り続き、岸辺や木々の葉は赤色に染まり、人々の服がピンクに変色するほどであったという。そしてこの度、インドのある研究者が、雨のサンプル内から微生物の痕跡を発見し、赤い雨の原因は隕石が地球に運んだ地球外生命体であると発表し、物議を醸している。かつて行われた調査によれば、雨の色の原因はアラビア半島から運ばれた砂埃によるものであると結論された。しかしマハトマ・ガンジー大学教授ゴフリー・ルイス博士が、その後再び調査を行ったところ、砂埃によるという仮説は、まるで見当違いであるという結論に至ったという(写真はケララで採取された赤い雨のサンプル)。

宇宙から来た微生物

「顕微鏡で雨の成分を調べたところ、中にあったのはまるで砂などではなかったんです。それは明らかに生物学的特徴を含んでいました。」そしてルイス博士は次のように結論した。”雨に含まれていたバクテリア状の物質は、地球内から運ばれたものではなく、彗星からもたらされたものである。”つまりルイス博士の結論とは、2001年夏、インドに地球外生命体が降り注いだという結論に至ったのである。

無論、このルイス博士の主張は容易に受け入れられるものではない。多くの研究者らは、極めて懐疑的な態度を示し、ある科学者はルイス博士のウェブサイトに、罵倒を浴びせるコメントを残すものさえいたという。しかしまた、一部の研究者は、ルイス博士の主張は確かに一考すべきものであるとして、ルイス博士に続き、研究を行っている。

redrain_india2.jpg例えば英シェフィールド大学、微生物学者のミルトン・ウェインライト博士もその1人である。ミルトンは、現在、赤い雨のサンプルを入手し、検査を続けているという。「液体が何であるのか、結論を出すのは時期尚早です。ただこれまでの調査で判明したのは、確かに、これが砂埃などによるものではないということです。また今のところDNAも発見していません。しかし地球外のバクテリアが、必ずしもDNAを保持しているとは限らないとも考えられます。」(写真は氏の論文に掲載された、雨から抽出された細胞の写真)

爆発音

ミルトン博士が、ルイス博士の理論を支持するのは、まずケララに赤い雨が降ったその期間であるという。即ち、砂埃によるものとしては、2ヶ月という期間は長すぎるということである。そしてまた、ある検査結果によれば、雨の成分は50%の炭素、そして45%の酸素を含み、鉄とナトリウムの痕跡=生物の構成要素が発見されたという報告もある。

更にルイス博士の研究によれば、赤い雨が降り出す数時間前、ケララで大きな爆発音が聞こえたことも報告されたという。それは即ち巨大な彗星から分離し、地球に落下した小隕石によって引き起こされたもので、隕石が落下する過程でバクテリアがまき散らされ、やがて隕石は沿岸部に衝突、そしてまき散らされた微生物が雲と混じり合い、雨となってケララに降り注いだ、というのがルイス博士の推測である。

パンスペルミア仮説

redrain_india3.jpg彗星が有機化合物を豊富に含む可能性を支持する科学者は今日決して少なくない。例えば、英国の故フレッド・ホイル博士は、地球の生命の祖となった微生物が彗星によってもたらされたことを主張している(パンスペルミア仮説)。しかし多くの研究者は、今回のルイス博士の主張;雨と微生物の関係性においては尚、飛躍しすぎているとして批判しているのである(写真は、細胞の拡大図)。

しかしこれらの批判を前にしても、ルイス博士は持論を翻すことはない。「彗星から生命体が来たというような、こうした理論を聞けば、誰だって、まるで信じられない話だと却下するでしょう。この赤い雨の原因が地球外の生命体によるものであるという我々の研究を理解しない限り、人々はまるで不可能な話だと、信じて疑わないわけです。」


【参考1】[astro-ph/0601022] The red rain phenomenon of Kerala and its possible extraterrestrial origin(博士の論文)
- Red Rain Proof of Extraterrestrial Life?(その他の写真)
- BBC News | SOUTH ASIA | Coloured rain falls on Kerala(2001)

【参考2】パンスペルミア仮説 / フレッド・ホイル - Wikipedia

ホイルは晩年、生命の起源を自然主義的に説明する化学進化の理論を頑強に批判した。チャンドラ・ウィクラマシンゲと共にホイルは、生命は宇宙で進化し、胚種 (panspermia) によって宇宙全体に広がったというパンスペルミア仮説(胚種広布説)を唱えた。また地球上での生命の進化は彗星によってウイルスが絶えず流入することによって起こると主張した。

1981年4月に出版された Evolution from Space(チャンドラ・ウィクラマシンゲとの共著)という本の中で彼は、最も単純な単細胞生物に必要な酵素が全て作られる確率は 1040,000 分の1であると計算した。我々の宇宙に存在する原子の個数はこれに比べると極々小さい(約 1080)ため、生命が誕生したとされる原始スープが宇宙全体を満たしていたとしてもそのような物質が作られる機会はないと彼は論じた。彼は以下のように述べている。

生体高分子だけでなく、生物細胞の制御プログラムまでもがこの地球上の原始的有機物スープの中で偶然にもたらされたという考えは明らかに高次元のナンセンスである。

ホイルは、最も単純な単細胞生物がランダムな過程で発生する確率は「がらくた置き場の上を竜巻が通過し、その中の物質からボーイング747が組み立てられる」のと同じくらいだという悪名高い比較を述べている。彼はまた、単機能のたんぱく質がアミノ酸が偶然組み合わさって生成される見込みは、太陽系全体に埋め尽くされた盲目の人間が同時にルービックキューブを解くくらいあり得ないとも述べている。

【参考3】成層圏の微生物は宇宙からの来訪者?
- 火星起源の隕石に生命の証拠?
- 生命はどこからきたか / 生命(DNA)は宇宙を流れる

【関連】X51.ORG : いかにして「魚の雨」は降るか
- X51.ORG : エイリアンの顔は、お母さんの顔

2006.03.13

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