29年間黙り続けた画家 独

【Reuters】ドイツ人画家ライナー・ハーペル氏（51）は父の死を契機に29年間に渡る文字通りの「沈黙」を破ったとのこと。「芸術こそ私の人生の全てだった。しかし父にいつも反対されて、もう、何も喋りたくなくなったのだ。」レイナー氏は語った。彼の母親（71）は息子が沈黙を始めたのを父親が美術学校への進学を辞めさせて以来だと語る。「彼はその瞬間、喋ることを辞めてしまったの。彼は本当に頑固なんです。」

ライナー氏は沈黙生活の間、彼はただただ母親の面倒を見ながら、そして絵画を描く事にのみ集中していたという。彼の絵画のタイトルは「The Fool on the Hill」,「You Won't See Me」というように全てビートルズの歌詞から取られている。

「外出する時は必ず耳線をしてました。外の騒音全てが集中の妨げだったんです。」彼は29年間に渡って開くことの無かった口から、ゆっくり、そして静かな声で語る。

昨年彼の父親が死んで以来、彼はようやく、少しづつその重い口を開き始めたという。

「以前は私の事をいぶかしく思っていた人たちも、私が喋るようになって、喜んでくれているようです。」

今後、ライナー氏は再び自身の創作活動に専念するという。

「全ての偉大な芸術家は、成功する前は皆、アウトサイダーだったんです。」

ライナー氏は語った。

【参考】「アウトサイダー」 コリン・ウィルソン

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