【SFGATE】5年前、アラビア海に面したインド西部の緑地地帯にて泉の掘削師が奇妙な両生類を発見、紫色に膨れた体を持つ奇妙なその蛙は地下2mの泥の中でひっそりとうずくまっていたという。発見者はその蛙をたまたま現地を訪れていた生物学者のS.D.Biju博士に見せると、博士は驚愕、全く未知属種の蛙として今回の研究に乗り出したのである。この蛙の特徴は尖った鼻と光沢のある紫色の皮膚、赤い目に加えて地面を掘る強力な能力を備えており、一見して非常に原始的な生物のように見える。そしてその後鑑定の結果、蛙は予想通り現在知られている4800種の蛙のいずれの属、種にも属さない全く新しい属種であると判明したのである。その後の研究によれば、この蛙のルーツは凡そ2億年以上前にまだインドとアフリカ大陸が分裂する以前のゴンドワナ大陸(1億5千年前にそれぞれの大陸、マダガスカル島などに分裂)が存在した頃に発生し、その後の分裂によってインドに運ばれたと推測され、ベルギーの遺伝子進化研究者FrankyBossuyt氏のDNA解析の結果、現在の姿になったのは凡そ1億年前であると結論したという。現在、Baju博士はこの蛙をNasikabatrachus sahydrensisと命名し(Nasikaはサンスクリット語で鼻、batrachusは蛙、そして種名sahydrensisは蛙が発見された西インドのガーツ山脈を指す)一連の研究成果を今週のネイチャー誌に発表。早くも世界中で物議をかもしているという。(拡大写真はこちら)
【参考】NARCAM : 北米の奇形両生類調査団体
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