【STUFF.CO.NZ】ニュージーランドのオークランド在住Bruce Simpsonさん(49歳、本職はウェブの開発者)が自身のウェブサイト上にて「巡航ミサイル」の作成方法を公開している模様。1本辺りの費用は5000ドル以下、部品は全て合法的に手に入れる事が可能であるという。現在専門家の間ではこの発表に対して、真っ二つに意見が分かれており、ひとつにはこのような方法をウェブで公開する事がテロリズムを支援する可能性を指摘し、もう一方ではこうしたテクノロジーの可能性それ自体が一種の警鐘になると指摘している。シンプソンさんは今年4月29日、自身のウェブサイトで巡航ミサイルの作成方法を発表した。既にいくつかの試作エンジンを使ったミサイルを試射しており、近所からはその爆音が評判になっているが、計画は概ね順調に進んでいるとのこと。彼自身は専門家から指摘されるようなミサイルがテロリストに利用されるという可能性は否定し、”ホームメイドジェットエンジン”のテストをしているだけだと話している。そもそもは第二次世界大戦中、ドイツV1爆撃機に搭載されたことで知られるパルスジェットに魅了されたのがきっかけで、彼のエンジン、その名も”X-Jet”は、既に4年前から開発、改良を続けており、将来的にはそれがライセンスされる事を期待しているという。彼はX-Jetの仕様をネットで発表しており、またその作成方法も非常にわかりやすく説明している。
ミサイルを誘導する為の部品をオンラインで個人輸入して購入したが、あまりにも簡単に部品が揃ってしまったことには彼自身いささか驚いたという。「ミサイルの部品は全部お店の棚にあったものだよ。(組み立てればミサイルなのに)簡単にレーダーの下を潜り抜けちゃったね。何の警報も無しだ。」と話した。輸入した部品の中には無線トランスミッターと飛行用パック、GPS、アンテナ、ソフトウェアとビデオカメラに無線操縦システムなどが含まれており、全て海外からの通販で購入、2週間程度で何の関税処置も受けずに揃ってしまったという。またミサイルのためのステンレス、ポリスチレンシートやグラスファイバーは国内で手に入れた。国際関税監視サービスの責任者Matt Roseingrave氏はこの件に関して、Simpson氏のプライバシーに関わる事であるからとして口をつぐんだ。警察やFBI,CIAなどは彼のこの発表に対して、ノーコメントを決めているようだが、ある軍関係者によれば、シンプソン氏の発表は国際的なミサイルに関する調停を何ら犯してはいないだろうと話したという。またある空軍の関係者はシンプソン氏が発表した方法についてそういう方法が可能であることを認め、ミサイルの作成が可能であると話した。また、彼自身もサイトに乗せた情報は何ら新しいものではなく、「既にウェブにあったもの」をただまとめただけであると主張し、ミサイルを構成する部品に関してもそれ一つ一つ自体は何ら違法性がないため、取り締まる事は難しいはずだと語る。シンプソン氏は一連のX-Jetの開発研究でニュージーランドの科学研究所から31000ドルを授与された。同賞を授与した科学研究所の責任者John Gibsonは彼を評して「なかなか面白くて賢い男だね。X-Jetの開発は面白いプロジェクトだと思う。」と話した。シンプソン氏は、「誰でもちょっと頭を使えば簡単にミサイルが作れる。ロケット科学者になんてなる必要はないんだよ」と話している。
【参考】The AnarchistCoBo(Amazon) | 爆弾厨房の部屋
※その他怪文書系は割愛
「危ない28号(データハウス)」の第4巻には「どぉっか~ん!ミサイル製造物語」と言う物が載っている
100へぇ