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動物達が大津波を予知か - 死骸発見されず スリランカ

【Alert】スリランカを襲った大津波からの復旧作業が続けられる中、ある事実が現地の野生動物保護員達を驚かせている。それは2万二千人もの死亡者を出したこの大惨事にも関わらず。野生動物の死骸が一匹足りとも見つからないのである。今回スリランカを襲ったこの大津波はスリランカ最大の野生動物保護区であるヤラ国立公園を3kmに渡って浸食したが、園内の野生動物保護員が救出に向かったところ、そこには動物の死体ひとつ見あたらなかったという。「まったく驚いたことに、動物の死骸がひとつとして見当たらないんです。象の死骸もなければ、ウサギの死骸ひとつさえも見つからないんです。動物達はきっと災害を予知してたんでしょう。彼らには第六感があります。何がいつ起こるかを分かっていたんだと思います。」

野生保護局代表はそう語っている。同国立公園ではこれまで日本人9人を含む40人の観光客の死亡が確認されている。今回の大津波は日曜、インド洋にて発生した大地震が引き金となり、スリランカ南部、東部、北部に甚大に被害をもたらした。押し寄せた津波は高さ5mにおよび、近隣の町や村、ホテルなど広範囲に渡って被害を残している。


動物は災害を予知するか?

【NationalGeographic】動物達が地震を予知するという話はおそらく誰でも一度は聞いたことがあるのではないだろうか。こうした動物の未知能力については、これまで数世紀に及び様々な場所で言及されているが、その実態は未だもって明らかではない。古くは紀元前373年、ギリシャの歴史家はヘリスの町を大地震が襲う数日前、蛇やネズミ、ウサギやイタチといった動物達が一斉に離れていったという現象を記録している。

また近年でも地震直前になると、ナマズが激しく暴れる、ニワトリが産卵を止める、ミツバチたちが慌てふためくように巣を捨てる、といった報告は多く、また地震の度に、普段は穏やかな飼い犬や飼い猫が地震直前数日前から無意味に吠えだした、異常にナーバスになった、といったペットの異常行動が多数報告されていることからも明らかな通り、地震と動物達の異常行動を巡る話はそれこそ枚挙にいとまがない。

では動物達はそうした大災害の直前、一体何を感じているのだろうか。一説によれば、野生動物は人間よりも非常に敏感に地球の振動を感じ取る能力があると言われ、また一説には、動物は地球から放出される電気やガスを検知している、といった推測もなされている。しかし現在、我々人間が地震それ自体をほとんど全く予知できないように、そうした動物達の能力もまた謎のままなのである。

近年、地球では毎年凡そ50万回の観測可能な地震が発生しているが、人間が体で感じることが出来る自信はそのうちの10万回、そしてそのうちの100回が実害をもたらすものであると言われている。世界でも有数の地震大国である日本はこれまで幾度にも渡って大地震に襲われ、その都度甚大な被害が発生している。その為、日本では地震予知の一環としてそうした動物の予知能力研究も行われている。

しかし米国地質調査学会の地震学者らはそうした動物の未知能力について懐疑的である。彼ら自身、これまで多くの地震と関係した動物の異常行動を記録こそしているものの、そこに明確な再現性を持った関係性を見出すことは出来ない、とその存在を否定している。

「我々が聞いたもののほとんどが単なる逸話に過ぎないものでした。動物は何にだって反応するんです。それは例えば空腹の時、自分のテリトリーを侵された時、交尾の時、天敵と出くわした時、といったようにですね。従って、こうした動物の警告能力を地震予知として考えることは難しいと思います。」同学会の地震学者、マイケル・アンディ氏は語った。

1970年代、米国地質調査学会はこの動物の地震予知能力について、いくらかの研究を行っている。しかし研究からは何ら具体的な成果は上がらず、以降同学会はそうした能力に関する調査の一切を放棄したのである。


1975年 中国 - 海城

しかしその後も世界中でそうした動物の予知能力に対する研究は続いている。2003年9月には、ある日本の医師が犬の異常行動 - 過剰に吠える、噛み付く、といった - から地震の予知を行うことが可能であるという研究報告を行っている。

またこれまでに、実際にそうした動物の異常行動の観察をもとに避難勧告を発し、地震回避に成功したケースがある。1975年、中国の100万都市、海城では大規模な動物の異常行動が報告された。そして、政府はそうした情報をもとに住民らに避難勧告を発令、結果その数日後にマグニチュード7.3の大地震が発生したが、既に住民の大部分が避難していた為、死傷者をわずかに留めることに成功したのである(もし避難がなされていなければ死傷者の数は15万人に上ったと推定されている)。

そしてこの結果は米国地質学会に報告され、彼らが動物の予知能力調査をはじめるきっかけを与えた。

「海城の出来事は、我々に希望を与えるものでした。それは地震が予知可能ということです。しかしその後の調査の結果、当時の海城では大地震の前に起こる、前震と呼ばれる小さな微震が続いていた事が明らかになったんです。つまり、中国政府が的確な決断を行ったのは、前震を検知していたからに他なりません。」マイケル氏はそう語っている。

しかし動物の地震予知に関する本を著している生物学者のルパ=ト・シェルドレイク氏は次のように語っている。「現在でも中国では地震予知研究の一環として動物の行動観察が行われています。そしてその成果として、これまでにいくつかの決定的な発見と、そしてまた時に動物達が誤った地震検知をすることが明らかになっています。中国が行っているように、地震に関係した、再現性のある動物の異常行動パターンを見つけることは可能だと思います。そしてまた我々が興味を抱いているのは、動物は必ずしも全ての地震に反応するわけではないという点です。その違いが一体何なのかを研究しなければならないと思っています。」

シェルドレイク氏はこれまでに起きた大地震直前の動物の行動を記録しているが、事実、1994年のカリフォルニア・ノースリッジ、そして1999年のギリシャ、トルコの大地震前には動物達がもれなく異常行動を示していたという。

「いずれの場合も、犬が突然意味もなく吠え続ける、鳥がカゴの中でせわしなく飛び回る、猫が異常に臆病になって隠れようとする、といった現象が多数報告されました。」

しかしまた、そうした一連の報告は地質学者らにはことごとく無視され、「"心理的な注目効果"に過ぎない」として否定されている。それはつまり、例えば普段、動物達が異常行動を取った場合、人は全く気にかけないが、それが例えば大地震や災害の前であった場合にのみ、事後的にそうした異常行動を思い出し、そこに結果論的な関係性を見出しているに過ぎない、ということである。


報告の続く動物たちの異常行動

しかしシェルドレイク氏はそうした地質学者の主張を真っ向から否定している。
「地震と関係した動物達が示す"特定の異常行動"は、民間レベルでは、それこそ世界中から報告されていることです。それらのうちの多くが似通った行動パターンを報告していますが、皆が口を揃えて同じような話をでっち上げてるとか、同じような心理的作用の下で報告してくるなんてことは、到底あり得ないことです。今後更なる研究が必要です。」

現在、氏はこうした動物達の異常行動の報告を世界中から収集するためのウェブサイトを開設し、一般から広く情報提供を求めている。それらをコンピュータで解析にかけ、報告地域の集中度などから地震発生を予測しようというのである。

「そこで得たデータを、例えば火災や気候変化などによるものでないか、現地の状況と照らし合わせて誤報でないかを再度チェックするわけです。またその際には当然他の地震検知用機器と組み合わせて調査を行います。このプロジェクトは多くの人のイマジネーションを刺激すると思いますし、一般の方々に楽しんで参加してもらえると考えています。」シェルドレイク氏は語った。


【参考2】地震予知?動物たちは知っていた | 地震予知と動物たち | 猫の地震予知

【参考3】動物は地震を予知する | 動物は警告する!―地震予知読本

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