【Times】この度行われた研究によると、人類史上、最も多く自らの遺伝子を広めることに成功した男性はチンギス・ハンであることが明らかになったという。チンギス・ハンとは一代にしてアジアから中東、ロシアへとまたがる巨大なモンゴル帝国を作り上げた歴史上、最も広大な領土を手中に入れた人物である。チンギスは立志して死亡するまでの40年間、多くの国を滅ぼしてはその国の女性を組織的に犯しては、略奪を繰り返したと言われている。そして今回の研究の結果、今日まで彼のY染色体を受け継いだ男性は少なくとも世界で1600万人に及ぶと積算されることが明らかになった。研究を行ったオクスフォード大学遺伝学者、オクスフォード・アンセスターズ(人間のDNAの解析を行うことでその人の地理的な起源を明らかにするサービスを行う会社)経営者のブライアン・サイクス氏によれば、このチンギスのY染色体はアジアのみならず、近代の移民活動によって遥かイギリスにまで届いている可能性があると話している。
「チンギス・ハンは、人類史上、自分のY染色体を最も多く残すことに成功した優位雄(アルファ雄)であると思います。彼のY染色体をもった子孫がここ英国にいたとしても何ら不思議はありませんね。」サイクス氏はそう語っている。
サイクス氏は今回の研究にあたり、アジアの16の地域に住む男性の身体からそれぞれDNAを採取して分析した結果、それぞれの地域で人口の凡そ8%がチンギスと同じY染色体を持っていたことが明らかになったという。
また今回の研究を行うきっかけとなったチンギス・ハンのY染色体は、アフガニスタンとパキスタンの国境周辺に暮らすハザラ族の三分の一が保有していたというもので(彼らはかねてからチンギスの末裔であるとされている)、その染色体を元に照合を行い、チンギス・ハンの子孫かどうかを割り出したとしている。
テムジン(チンギス・ハンの本名)は元々モンゴルの小さな遊牧民族族長の息子として生まれたが、幼くして父を亡くし、苦難の少年時代を送った。しかし成長したテムジンは部族間争いの中で徐々に頭角を現し、やがて無数の部族を統一して総勢20万の軍を率いるモンゴル高原の覇者となり、チンギス・ハン即位を宣言した。その後チンギスはその強大な軍を率いて文字通りアジアを蹂躙し、多くの都市という都市を滅ぼしては略奪を繰り返した。そしてチンギスは新たな都市を征服するたび、部下たちに略奪は許可する一方で、女性は必ず自分のもとに連れてくるよう指示し、組織的な強姦を行うか、妾として自らの下に置き、自らの血を継ぐ子孫を増やし続けたと言われている。
そしてチンギスが65歳で死ぬまでの間、モンゴル帝国は中国南部からペルシャ湾にまで及ぶ人類史上未曾有のスケールを持つ巨大な帝国に成長した。またチンギスの死後も彼の息子たちが父親の規範を受け継ぎ、征服と略奪、そして帝国の拡大を繰り返し、さらに孫にあたるフビライ・ハンは中国南部を制圧して元王朝を建国、バトゥ(チンギスの長男ジョチの息子)はキエフを制圧してハンガリー、ポーランドにまでその軍を進めた。こうしうてチンギス・ハン、そして彼の子孫はかつてないスケールでその領土を拡大し、その先々で略奪と強姦を繰り返しては自らの遺伝子を広めたのである(写真クリックで拡大)。
サイクス氏はこうした歴史的事実からも、チンギス・ハンがおそらく史上最も自らの遺伝子を広めることに成功した優位雄(アルファ雄)であることは間違いがないと推測している。またサイクス氏は性交の頻度と男の子の出生率に関する調査も行っており、カップルが結婚して最初の一年間に数多く性交した場合、女の子よりも男の子が生まれる可能性が高いという研究結果から、性交頻度と男子出産の間の明確な関連性が明らかになったと話している。そうした理由からチンギスは多くの男の子を持ったため、それがさらに彼のY染色体拡大に繋がったと推測しているという。
またサイクス氏の結論を裏付けるものとして、別に行われた研究では、頻繁な性交が雄性ホルモン(男性ホルモン)であるテストステロンの分泌を促すため、生まれてくる子供にY染色体が遺伝される可能性が高くなるという結果も明らかになっている。
【参考】チンギス・ハーン - Wikipedia | 現代に息づく「帝国」の継承者達
【参考2】義経=ジンギスカン伝説を追う | 義経の逃走経路について
【AMAZON】横山光輝チンギス・ハーン | チンギス・ハーンの一族 | 元朝秘史